
注文住宅を購入する際は、多くの人が住宅ローンを利用するかと思います。しかし、住宅ローンの審査基準や審査のタイミング、ローン実行のタイミングなどを把握していないと、手続き中に戸惑ってしまうこともあるでしょう。今回は注文住宅を建てるときの住宅ローン審査について解説するため、住宅ローン利用を検討している人はぜひ参考にしてください。
目次
注文住宅を建てる際の住宅ローンの審査基準
住宅ローン審査には、契約前に簡易的に行う事前審査、工事請負契約後に行う本審査の2種類があります。事前審査は住宅ローンの借入が可能であるかどうかを判断するための簡易的な審査であり、本審査は金額や内容に問題がないかを、事前審査よりもさらに細かくチェックするための審査です。
ここでは、住宅ローンの審査でとくに重視される項目や審査基準について詳しく解説します。
職業
経営状況に問題がある会社に勤めている・収入が不安定な職種であるといったケースでは、希望借入額を満額借りることは難しい場合もあります。住宅ローンは長ければ35年間にわたって返済し続けるため、雇用形態や勤続年数などから総合的に判断し、長期的に安定した収入を得られると判断できるかが審査の鍵となります。
収入と返済のバランス
住宅ローン審査において、収入と返済のバランスは非常に重要です。たとえ安定した収入が見込める場合でも、返済が苦しくなるほど高額の住宅ローンを組んでしまうと、将来的に返済が滞る可能性もあるでしょう。基本的には、返済額が収入の3割程度であれば問題なく借入できるケースが多いです。
年齢
そもそも住宅ローンの借入が可能であるのは20歳〜70歳の人で、完済時に80歳以下であることが条件です。年齢制限は借入プランや借入先の金融機関によっても異なるものの、基本的には似たような条件であることが多いでしょう。
ただし、年齢制限の範囲内であっても、20歳など極端に若い場合や、定年後の70歳で借入を希望する場合などは、住宅購入の動機や収入源などについて問われることもあります。
住宅ローン以外での借入有無
カードローンやオートローンなどの借入があれば、住宅ローンの借入額が減額される可能性もあります。また、ローンや携帯料金の支払いなどの滞納履歴もチェック対象であり、履歴が残っていると借入自体ができないケースもあります。
土地・建物の価値
住宅ローンの借入時は、購入する土地や建物に抵当権が設定されます。抵当権の設定により、万が一返済ができなくなった場合でも、金融機関は担保に取った土地・建物を競売にかけて代金を得ることが可能です。そのため、抵当権を設定する土地・建物にどの程度の価値があるかは重要な審査基準となります。
連帯保証人の有無
借入希望額に対して収入が十分でない場合は、配偶者を連帯保証人として収入を合算することで、満額の借入が可能となるケースも少なくありません。住宅ローンに連帯保証人は必須ではないものの、連帯保証人をとることで借入額アップを狙える可能性があることを頭に入れておきましょう。
住宅ローンを利用するまでの具体的な流れ
住宅ローンを利用するまでの具体的な流れは、以下の通りです。
①予算決定
まずは住宅購入にあてる予算を決めます。毎月のローン返済額がいくらまでなら無理なく返済できるかを計算し、マイホーム購入にどの程度お金をかけられるかを割り出しましょう。予算決定が難しい場合は、住宅展示場の相談スペースなどを利用するのもおすすめです。
②建築プラン決定
住宅ローンの事前審査には具体的な建築プランが必要です。まずは購入する土地を決めて仮押さえしましょう。また、プラン作成時には、住宅に求める条件と合わせて予算もしっかりと伝えるのが重要となります。
③住宅ローン事前審査
建築プランが決まったら住宅ローンの事前審査に進みます。自身で金融機関に申し込むことも可能ですが、基本的には利用するハウスメーカーが提携先の金融機関に書類を提出して手続きを進めてくれるでしょう。
④工事請負契約
事前審査に通ったら、工事請負契約を締結します。契約後は基本的にプラン変更ができないため、漏れがないかしっかりとチェックしてください。
⑤住宅ローン本審査・契約
工事請負契約後は住宅ローンの本審査に移ります。何らかの理由により審査に通らない可能性もゼロではありませんが、事前審査を通過している時点でほとんど心配はありません。本審査通過後は住宅ローンの契約手続きをして契約完了となります。
⑥住宅ローン実行
住宅ローンの実行は注文住宅の完成後です。指定口座に代金が入金され、ハウスメーカーに支払いを行います。
実際に住宅ローンを組む際に注意するべきポイント
住宅ローンを組む際には、いくつか押さえておくべき注意点があります。ここでは住宅ローンを組む際に注意すべきポイントについて解説するため、ぜひ参考にしてください。
つなぎ融資について理解する
注文住宅購入時は、完成後にすべての代金を一括で支払うわけではありません。支払いは数回に分けて発生するため、ローン実行までにある程度の自己資金が必要となります。
また、土地を購入する場合、土地の購入代金は先に支払う必要があります。自己資金の準備が難しい場合はつなぎ融資も利用できるため、金融機関ごとの条件の違いをチェックしておきましょう。
審査通過が難しい場合は条件を変える
事前審査に落ちてしまったり、担当者から通過が難しいことを伝えられたりした場合は、借入額や連帯保証人の有無などの条件を変更することで審査に通過できるケースもあります。また、借入先の金融機関を変えれば審査基準も変わるため、複数の金融機関にあたってみるのもひとつの方法です。
まとめ
今回は、注文住宅を購入する際の住宅ローン審査について、具体的な審査基準や流れを詳しく解説しました。住宅ローン審査では、職業や収入、返済額の負担、年齢などを加味して借入の可否を判断します。
審査には事前審査と本審査の2種類があり、建築プランの決定後に事前審査、工事請負契約後に本審査を実施して住宅ローン契約へと進みます。住宅ローンの利用を検討する際は、つなぎ融資制度の概要や借入方法についても把握しておきましょう。
また、事前審査に落ちてしまっても、条件や金融機関を変更することで借入が可能なケースがあることも頭に入れておいてください。これから注文住宅を購入する人は、今回の記事をぜひ参考にしてください。
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